いろいろ便利な時代になりまして、AI(電子知能)が様々な作業を担ってくれるようになってきました。
ちょっと前に、au三太郎のCMのアニメーションが、全てAIで作られていたのが話題になったり。
SNSでも、AIで作られたイラストや動画なんかのクオリティの高さがよく話題に上ります。
そんな便利な時代になりましたが、実際にAIにイラストを描かせる方法はそんなに広まっていません。(私が情弱なだけ?)
AIといえば「ChatGPT」くらいしか知らないんですが、これはイラストを描いてくれる機能は無いんですよね?(どうなんだろう…)
AIイラスト、描いてみたいなー
元々絵を描く方からしたら、「自分の絵柄が盗まれるかもしれない」という危機感があるかもしれないんですが、純粋に綺麗なイラストを造り出したいという願望があります。
自分じゃ描けないから、ぜひAIにその夢を叶えてもらいたい。
ということで、AIイラストについて調べたり実践したりしていきたいと思います!
Photoshopを使う
まずは、自分が持っているツールで試してみたいと思います。
Adobe CCはずーっと加入しているんですが、ほとんど使っていません。(もったいない)
ウワサによると「生成AI機能(?)」とかが追加されたらしいので、それを使ってイラストが描けるか試してみたいと思います。
やり方はこちらの動画を参考にしました。
適当に新規ファイルを作成し、「コンテキストタスクバー」から画像を生成ボタンを押すと、オプション画面が開きます。
そこにプロンプトと呼ばれる画像の希望を入力し、アートなのか写真なのか、テーマはなんなのか、などを選んで生成ボタンを押します。
プロンプトは細かく指定した方がいいらしいので、私はこんな感じで入力しました。
30代の女性、肩までの長さの黒髪をまとめている、困り顔、子供を抱っこしている、仕事帰り、住宅街の道端、夕焼け空、イラスト風、日本の漫画風、少年漫画風
そして生成された画像がこちら。(生成には10秒ほどかかりました)
ほほう…
うーん、これはどうなんでしょう?いい感じですか?
気になるのは、プロンプトに入力した「黒髪でまとめ髪、困り顔」がどの画像にも反映されていないことですかね。
2枚目は髪を結んでいるようにも見えるけど、線が誤魔化されていてハッキリしません。
「困り顔」はAIには伝わらなかったのかな?
「困り顔」を「困ったような表情」に変更して、再度生成してみました。
全然困ってくれない。
あと、なんで全部道路の真ん中に立ってるんでしょうか…。危なくない?
私のプロンプトの書き方が悪いのか?
別のツールも試してみたいと思います。
Adobe Firefly(無料)を使う
全然知らなかったんですが、Adobeは「Adobe Firefly」という無料の生成AIツールを提供してるそうです。
無料いいじゃん!と思ったんですが、どうやらPhotoshopに内蔵されてる機能と同じものみたいなので、Photoshopが使えるならわざわざこちらを使う必要はないかも…
試しに同じプロンプトで生成してみた画像がこちら。
やっぱりあまり変わらないですね。
とはいえ無料なので、ちょっと生成AI試してみたい方にはちょうどいいんじゃないでしょうか。
画像が生成されるまでの時間は、Photoshopより長く感じました
Canvaを使う
Canvaにも画像生成機能がありました。
作り方はPhotoshopと大体一緒で、プロンプトを入力してテーマを選んだら生成ボタンを押します。
先ほどと全く同じプロンプトで生成してみた画像がこちら。
30代の女性、肩までの長さの黒髪をまとめている、困り顔、子供を抱っこしている、仕事帰り、住宅街の道端、夕焼け空、イラスト風、日本の漫画風、少年漫画風
おお!困ってる……のか?
なんでしょう、この漂う戦時中感は。
なんでみんなちょっとみすぼらしいの?
全体的にイラストのクオリティが低いような…
左上とか、男の子の生首抱いてるように見えます。
いや、プロンプトが悪いのかもしれないので、今度はこんな感じで生成してみたいと思います。
少女マンガ風、女子高生、ダンスしている、3人、校舎、青空の下
そして生成された画像がこちら。
あー、まぁ悪くないかも…?
と思ったんですが、よく見るとおかしな所も結構ありました。
AIあるあるかもしれませんが、人体がありえない構造になってますね。
このまま使うのは無理そうだなーというのが感想です。
Image Creatorを使う
Microsoftが提供する「Image Creator」というツールも使ってみたいと思います。
Microsoftアカウントが必要ですが、基本無料で使用できます。
同じようにプロンプトを入力し、生成した画像がこちら。
30代の女性、肩までの長さの黒髪をまとめている、困り顔、子供を抱っこしている、仕事帰り、住宅街の道端、夕焼け空、イラスト風、日本の漫画風、少年漫画風
今までの中で一番日本の漫画っぽい!
人物も背景も綺麗で、イラストのクオリティが高いです。
子供抱っこしてないとか女子高生が混ざってるとか、プロンプトに合っていない部分もありますが、このイラストの綺麗さならまぁいっかと思えてきます。
ただ、私が「困り顔」と指定したのは、仕事の疲れと子供の抱っこで疲弊するワーママをイメージしていたんですが、さすがにAIにはそこまで汲み取れなかったようです。
(単純に「疲れた顔」って指定しなかった私のミス?)
結構かわいいイラストが生成できたので、調子に乗って他にも作ってみようと思います。
とにかくかわいい女の子が描きたい!と思って色々入力したプロンプトがこちら。
可愛い女性、さらさらな真っ直ぐストレートの髪、ピンクの唇、髪をかきあげている、キラキラのアクセサリー、目力が強い、座っている、お姫様座り、部屋の中、日本の漫画風、少年漫画風
そして生成された画像がこちら!
かわいい!特に右上がお気に入りです。
ただ、私はこんな感じ↓で座っているイラストで全身が見えるやつが良かったんですが、プロンプトを何度書き直しても実現できませんでした。
けっこう日本語力が試されますね。
今までは短い単語の羅列でプロンプトを組んでいましたが、文章でもいけるみたいなのでそちらも試してみました。
流星群を見上げるライダーの格好をした女性の旅人。下からのアングル。日本の漫画風。少年漫画風。
いざ文章を考えようとすると中々難しいものですね。
このプロンプトで生成された画像はこちら。
おー!幻想的‼こんなの絶対自分じゃ描けません。
でも、出来れば前から顔が見えるアングルがいいなぁと思ってちょっとプロンプトを変えてみました。
流星群を見上げるライダーの格好をした女性の旅人。下からのアングル。顔は正面を向いている。日本の漫画風。少年漫画風。
「顔は正面を向いている。」を追加してみましたが、その結果は…
あー、そうなったか!確かにプロンプト通りだけど、出来れば最初のイラストのまま顔を前に向けて欲しかった…
プロンプトは全く同じでも、ボタンを押せば違った画像が再生成されるので「この要素は残したい」っていう要望をどう伝えればいいのか難しいです。
でもかわいいイラストが沢山出来るのでいっぱい生成していたら、あっという間に数字がゼロになってしまいました。
生成するたびに数字が減っていくので、この回数しか生成出来ないってことかな?と思ってたんですが、どうやら違うようです。
この金色のバッヂ?はブーストの回数らしく、ブーストを使用すると生成速度が速くなるみたいです。
試しに0の状態で画像を生成してみましたが、特に生成速度に差は感じませんでした。
つまり、ブーストがなくても問題なく利用できるということです。
無料でほぼ無制限でこのクオリティの画像が生成できるってすごくないですか?
どこかに落とし穴があるんじゃないか…と少し不安になったので、利用規約をしっかり読んでみました。
気になったのは「コンテンツの所有権」の部分です。
Microsoft は、お客様が Image Creator に提供、投稿、入力、送信した、またはお客様が Image Creator から受信した、プロンプト、作成物、またはその他すべてのコンテンツ (フィードバックや提案を含む) の所有権を主張しません。ただし、お客様は、Image Creator を使用し、コンテンツを投稿、アップロード、入力、提供、または送信することにより、Microsoft およびその関連会社に対し、その事業 (すべての Microsoft サービスを含むがそれらに限定されない) の運営に関連して、プロンプト、作成物、および関連コンテンツを使用する許可を与えるものとします。
これは「Image Creatorを使って生成された画像はMicrosoftにも使用許可があるよ」ってことかと思うんですが、関連コンテンツというのが何を指すのか気になりました。
例えば、Image Creatorで作成した画像でゲームを作ったとして、そのゲームの使用権もMicrosoftに許可しなければいけないんでしょうか?
そこまでは含まれないのかな…?規約って、やたら難解な日本語が並んでいてよく意味が理解出来ません。
あと気になるのは商用利用ですが、ざっと規約を見た感じだと記載されてないっぽかったです。
「Image Creator 商用利用」でググると商用利用NGという情報が出てくるんですが、現在(2024年9月17日時点)の使用規約には商用利用について書かれてないんですよね…
まぁ多分商用利用はダメなんでしょうね。
ChatGPTを使う
冒頭で少し触れましたが、調べてみるとChatGPTでも画像生成が出来る事がわかりました。
他と同じプロンプトで生成を頼んだところ、こんな感じの画像を作ってくれました。
悪くないですよね。
むしろ私はImage Creatorの次に好きなテイストです。
でも、画像を2枚生成しただけで制限がかかってしまい、それ以上は作成してくれませんでした。
有料版にアップグレードすると、もっと画像が生成できるみたいです。
ちなみに、ChatGPTで生成した画像は商用利用OKだそうです。
まとめ
いくつか画像生成ツールを使ってみて、「AIでイラストを描いてみたい」という欲求は満たされたので、今回はここで終了にしたいと思います。
今回使ってみたツールの大まかなまとめはこちら。
特別な知識がなくても作れちゃうのは、全てのツールで共通していました。
中には日本語に対応していない生成ツールもあるらしいですが、私はそこまで辿り着けませんでした。
今回やってみて、意外と簡単に出来ちゃうものだなぁと思いましたが、今後も使っていくかは微妙なところです。
自分で描けないようなイラストをAIが作ってくれても、そのイラストの使い途がなかったら意味がないですよね。
イラストを活用するアイディアがあればいいんですが、特になにも浮かばないのでしばらくは画像生成はしないと思います。(今回でとりあえずの欲求は満たされたので)
便利なツールがあっても、それを使う人の頭が追い付いていないとあんまり意味がないのかもしれません。
でも逆に言えば、アイディア次第で無限の可能性があるので、皆さんも使ってみてはいかがでしょうか。
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